概要
- Strike 3 Holdings は長年、BitTorrentユーザーを特定するために米連邦裁判所を活用
- 最近、 Meta をAI訓練目的での著作権侵害で提訴、損害額は最大4億4600万ドル
- Reality Labs 幹部の自宅IPから大量ダウンロードが発覚し、Meta訴訟と関連性が指摘
- Metaは「会社とは無関係」と反論し、個人の行動との関連性を否定
- 裁判所が両事件を関連付けるかどうかは未定
Strike 3 HoldingsによるBitTorrentユーザー特定の実態
- Strike 3 Holdings は「John Doe」訴訟を毎年数千件提起
- 通信会社に対し、匿名ユーザーの氏名開示を要求
- 開示後、和解金を提示し訴訟終結を繰り返すビジネスモデル
- これまで主に個人を対象としてきたが、近年は大企業にも矛先を向ける動き
Metaへの大規模訴訟とAI訓練データ問題
- 2023年夏、 Strike 3 Holdings と Counterlife Media が Meta を提訴
- BitTorrent経由で2,973本のアダルト作品をAI訓練用にダウンロードしたと主張
- 損害額は最大4億4600万ドル規模
- 訴訟はカリフォルニア連邦裁判所で進行中
Reality Labs幹部の「John Doe」事件
- 2024年3月、AT&T回線の匿名ユーザーに対し訴訟提起
- 裁判所が氏名非公開のまま通信会社に開示命令
- 調査の結果、 Meta Reality Labs の幹部であることが判明
- 10年以上Metaに勤務、LinkedInプロフィールで確認
- 氏名・役職は非公開(Metaの要請による)
ダウンロードのタイミングと規模
- 2025年3月20日、Metaへの警告メール送信数時間後に自宅IPでBitTorrent利用記録
- このタイミングが「社内から自宅回線への切り替え」を示唆と主張
- ほぼ2万件のファイルダウンロードを記録
- Quest VRヘッドセット向けアダルト作品も含む
- 1日150件超のダウンロードも確認
- Strike 3は「個人利用としては異常な量、AI訓練や研究目的の可能性」を指摘
裁判戦略とMetaの反論
- Strike 3は「John Doe事件」と「Meta訴訟」を同一裁判官で審理するよう要請
- 両事件の証拠や調査を効率化
- 幹部の自宅ダウンロードもMeta訴訟の証拠とする狙い
- Metaを直接被告に追加、Reality Labsの証拠開示も要求予定
- Metaの主張
- 「IPアドレスだけでは実際の利用者を特定できない」と反論
- 「幹部の行為が会社業務と無関係である可能性」を強調
- 過去にも「個人利用」として同様の主張を展開
- ダウンロードの切り替え時期や社内外の活動時期に矛盾があると指摘
今後の展望
- 裁判所が両事件を関連付けるかどうかは未定
- 現時点でReality Labs幹部の氏名はMeta側にも非公開
- 裁判の行方次第で、AI訓練データ利用と著作権侵害の新たな判例となる可能性
関連資料
- Strike 3の申立書(カリフォルニア北部地区連邦裁判所提出、pdfリンク有り)
- Metaの回答書(pdfリンク有り)