概要
- _for-sale は、RFC 10023で定義された DNSリーフノード名
- TXTレコード でドメインが売り出し中であることを DNS経由で通知
- サイトやメール運用に影響せず、 DNSレベルで情報発信
- WHOISやRDAP とは異なり、 売却意思の明示 専用
- ブローカーや自動サービス 向けの実装ガイドライン
_for-sale DNSリーフノード仕様
- _for-sale は、RFC 10023(2026年7月、Informational)で定義、IANA登録済み
- _for-sale.example.com にTXTレコードを公開し、example.comが売却可能であることを通知
- 例:
- _for-sale IN TXT "v=FORSALE1;furi=https://example.com/for-sale"
- 例:
- TXTレコードは 必須バージョンタグ(v=FORSALE1) と最大1つのtag=valueを含む
- 主なタグ:
- ftxt= 無料記述テキスト(例: ftxt=条件付き)
- furi= 連絡先や詳細情報のURI(例: furi=mailto:hq@example.com)
- fval= 希望価格(例: fval=EUR2500.00)
- fcod= 独自コード(事前合意必須)
- 主なタグ:
ドメインパーキングとの違い
- パーキング はサイトを売却ページに置き換え、既存トラフィックを失う
- _for-sale はDNSレコードのみで、 サイト・メールは通常通り運用
- DNSレベル での通知のため、 ブラウザや訪問者には非表示
- 現役運用中のドメイン でも柔軟にON/OFF可能
WHOIS/RDAPとの違い
- WHOIS/RDAP は「登録済みかどうか」のみを回答
- _for-sale は「売却可能かどうか」を明示
- ブローカーや自動サービス が主な利用対象
導入メリット
- 売却意思を明確に伝達 する新チャネルの確立
- プライバシー保護 等で連絡困難な場合でも、 意図的な問い合わせ促進
- DNS経由 なので、 外部から自動チェックが容易
- 1レコードのみ で、サイト自体のリスク無し
- 問い合わせの質向上・スパム減少
実装方法
- _for-sale リーフにTXTレコードを1件ずつ公開
- 例:
- _for-sale IN TXT "v=FORSALE1;ftxt=本気のオファーのみ"
- _for-sale IN TXT "v=FORSALE1;furi=https://example.com/fs?d=eHl6"
- _for-sale IN TXT "v=FORSALE1;fval=USD12500"
- 例:
- ルール要点:
- バージョンタグ(v=FORSALE1) は必須・大文字小文字区別
- 1レコードに1ペア、複数ペアはNG
- 複数情報は複数レコード で同一RRsetに登録
- 255オクテット以内、1レコード1文字列
- TTLは3600秒以下 推奨
- _for-sale.example.com のみ有効、 サブドメイン不可
- 販売終了時は即削除 (not for saleは「レコード不在」で示す)
- 可能ならDNSSEC署名推奨
よくある誤り
- 複数ペアを1レコードに記載
- 例: "v=FORSALE1;fval=EUR2500;furi=https://…" → NG
- 実際は販売していないドメインでの利用
- 営業目的の乱用はRFCで明確に禁止
- 売却義務の誤解
- 記載は意向表示であり、法的拘束力は無し
- ワイルドカードでの一括適用
- _for-sale.*.example.com等は無効
- レコード内容の信頼しすぎ
- ftxt=やfuri=は攻撃者が自由に記載可能、 表示前に必ずサニタイズ
検証方法
- dig +short TXT _for-sale.example.com で確認
- v=FORSALE1;から始まり、1ペアのみ
- TTLが3600以下 であることを確認
- DNSSEC署名付きならdig +dnssecでRRSIG確認
- レコードが解決できること (redemptionやpendingDelete時は不可)
関連情報
- RFC 10023原文、IANA登録情報、実装例
- DNS、WHOIS、RDAP、ドメイン売買プロセスとの関連