概要
- 米陸軍がATACMSやPrSMなどの長距離精密ミサイルの在庫を大幅に消費
- 中東・イラン戦争の長期化で、今後の対ロシア・中国抑止力への懸念が浮上
- 防空兵器(Patriot、THAAD)やTomahawk巡航ミサイルも大幅に消費
- 政府・軍需産業は生産強化を進める一方、補充が追いつかない懸念
- トランプ政権の戦略判断や議会承認の問題も議論に
米陸軍の長距離ミサイル在庫枯渇問題
- 米陸軍は ATACMS (Army Tactical Missile System)および PrSM (Precision Strike Missile)を中心に在庫を大幅消費
- 5カ月に及ぶ イラン戦争 で「ほぼ全て」のATACMSとPrSMを使用
- これらの 長距離精密兵器 は、安全な距離からの高精度攻撃を可能にする米軍の中核装備
- ATACMSはウクライナ戦争でも重要な役割を果たし、PrSMはその後継として配備拡大中
- 価格は1発あたり 100万ドル超、中国との将来的な紛争でも極めて重要な兵器
在庫減少の影響と懸念
- 在庫詳細は非公開だが、 今後の抑止力低下 や対応力の制限を懸念する声
- 中央軍(CENTCOM)は開戦前に保有していた地上発射ミサイルをほぼ使い切り、他地域から補充
- トランプ大統領は「世界一の弾薬在庫」と強調するも、専門家は 長期戦には不十分 と指摘
- Lockheed Martin(ATACMS/PrSM/THAAD製造)、Raytheon(Tomahawk/Patriot製造)はコメントせず
防空兵器・巡航ミサイルの消費状況
- Patriot迎撃ミサイル は約65%消費、 THAAD は38%以上減少(CSIS報告)
- Tomahawk巡航ミサイル も世界在庫の半数近くを消費
- これらの兵器は、敵のミサイル攻撃や防空網突破に不可欠
- Raytheon(RTX傘下)は Tomahawk増産 のため国防総省と複数年契約を締結予定
戦略判断と議会承認問題
- トランプ政権は有人機による爆撃よりも リスクの低い遠距離ミサイル攻撃 を優先
- 強固な防空網を持つ中国との紛争でも、ATACMSやPrSMの価値が高いと専門家は指摘
- 開戦以来、大統領には 議会の戦争承認権限 を巡る議論が続く
- 新たな大規模攻撃を控えた背景には、 兵器在庫減少への軍上層部の懸念 も影響
今後の対応と課題
- 米国防産業は 生産能力拡大 と工場増強を進行中
- それでも 消費スピードに生産が追いつかない リスク
- 長期戦・多方面対応を見据えた 在庫管理と増産体制の強化 が急務
- 米軍の 即応力維持 と同盟国への兵器供給バランスの再検討が必要