概要
- Inflect-Micro-v2 は10Mパラメータ未満で動作する高品質な英語TTSモデル
- 長文対応・固定音声・CPU/CUDA両対応 のローカル推論が特徴
- 新しい適応ツールキット で音声や言語のカスタマイズ実験が可能
- 競合モデルと比較して高い品質・効率性 を実証
- PyTorch/ONNX両対応・詳細な評価指標 を公開
Inflect-Micro-v2:10Mパラメータ未満の高品質ローカルTTS
- Inflect-Micro-v2 は、10Mパラメータ未満の軽量な エンドツーエンド英語TTSモデル
- 固定音声・英語対応・決定的シード による再現性確保
- 長文入力 は句読点で自動分割し、自然なポーズで連結
- CPUまたはCUDA での推論が可能、24kHzモノラル出力
- 37.53MB (FP32)の小型サイズ で、ローカル環境での運用に最適
- 完全ローカル実行 が可能なため、プライバシーやカスタマイズ性に優れる
適応ツールキットとカスタマイズ実験
- Inflect adaptation toolkit により、データ準備・検証分割・音声/言語適応・再学習・チェックポイント評価・PyTorch/ONNXエクスポートが可能
- 適応品質は実験的 で、データセット・フロントエンド・流暢な話者による評価に依存
- 新しい音声 は既存のスピーカーを置き換える方式
- 新しい言語追加 には専用データ・フロントエンド・記号移行・再学習が必要
モデルバリエーションと選択指針
- Inflect-Micro-v2 :品質重視 (9,356,513パラメータ、37.53MB)
- Inflect-Nano-v2 :最小フットプリント重視 (3,966,721パラメータ、15.97MB)
- 両モデルとも 同一API・パッケージ構成 で運用可能
- 24kHz波形デコーダー を内蔵
評価指標と比較結果
- ヒューマンブラインド評価 で66.2%の好感度を獲得(21勝・10敗・3引き分け)
- UTMOS22による自然度 :4.395(500プロンプト平均、95%CI 4.381–4.408)
- ASRによる可聴性 :Qwen3-ASR 2.52%、Nemotron 3.5 5.45%、Whisper large-v3 2.73%
- CPU実行時の速度 :6.28倍リアルタイム(8vCPU, 32GB RAM, 4スレッド環境)
- 競合比較 :KittenTTS Nano、Piper Low、Supertonic 3等より 小型かつ高品質
導入方法・ローカル実行手順
- Hugging Face Hub からダウンロードし、pipで必要パッケージをインストール
python -m pip install --upgrade huggingface_hubhf download owensong/Inflect-Micro-v2 --local-dir Inflect-Micro-v2cd Inflect-Micro-v2python -m pip install -r requirements.txt
- Python API利用例
from inference import InflectTTStts = InflectTTS(".", device="cpu")tts.save("テキスト", "sample.wav", speed=1.0, variation=0.667, seed=7)
ONNX対応とエクスポート
- ONNXエクスポート済みモデル (Inflect-Micro-v2-ONNX)も公開
- CPU/CUDA/DirectML 対応、PyTorch不要
- 動的長さ・決定的シード・長文分割 にも対応
- コマンド例:
git clone https://huggingface.co/owensong/Inflect-Micro-v2-ONNXcd Inflect-Micro-v2-ONNXpython -m pip install -r onnx/requirements.txtpython onnx/inference_onnx.py --text "テキスト" --output sample-onnx.wav --provider cpu --seed 7
- duration.onnx・decode.onnx の2ファイル構成
アーキテクチャ概要
- VITSファミリーのエンドツーエンド構造
- 英語音素フロントエンド・単調アライメント・潜在変数合成・残差カップリングフロー・ニューラル波形デコーダー を統合
- 主要構成
- 潜在チャンネル:192
- テキスト隠れチャンネル:96
- エンコーダ層/ヘッド:3/2
- フィードフォワードチャンネル:768
- フローカップリングブロック:4
- 初期デコーダチャンネル:320
- アップサンプルレート:8,8,2,2
- 学習セグメント:16,384サンプル
- 出力:24kHzモノラル波形
コントロール・決定性・長文対応
- コントロールパラメータ
- speed(話速):0.5–2.0(デフォルト1.0)
- variation(揺らぎ):0.0–1.0(デフォルト0.667)
- seed(決定的乱数):任意整数
- 長文は句読点で分割し、各チャンク間に短いポーズ・エッジフェードを付与
- 同一seed・同一環境で完全再現可能
データ・音声・適応の注意点
- 配布パッケージには合成英語音声1種のみ収録
- 実在話者の録音コーパスは含まれない
- 推論時にリファレンス音声や外部モデルは不要
- 音声・言語適応は実験的機能で、公式ドキュメント参照
まとめ
- Inflect-Micro-v2 は、ローカル動作・高効率・高品質な英語TTSを求めるユーザーに最適
- 適応ツールキット・ONNX対応・詳細な評価指標 により、研究・実用の両面で活用可能
- Hugging Faceでの評価やフィードバック が今後の開発継続に寄与