概要
- 本記事は、Google DeepMindを離職した筆者が、GoogleのAIの軍事利用・倫理違反に対し内部から抗議し、失敗した経緯をまとめたもの
- Googleが移民取締機関や軍事機関とAI契約を結び、「キラーロボット」利用制限を設けなかったことへの問題意識
- AI倫理を掲げる著名研究者や幹部の多くが圧力下で沈黙した実態
- 著者自身の行動・提案が無視され、最終的にGoogleが契約を締結したため退職に至った
- 権力者・企業が倫理的約束を守れなかった事例としての教訓
Googleが移民取締のサプライチェーンを支援
- 2026年1月、DHS(米国国土安全保障省)職員による市民射殺事件を受けて問題意識を強めた経緯
- GoogleがDHSやICE(移民税関捜査局)向けにCloudサービスを提供している事実の発覚
- 2025年AIユースケースインベントリでGoogleがDHSの「業務効率化」に利用されている記載
- GoogleがICE関連アプリを削除、学生デモ参加者の情報をICEに通知するなどの事例
- MicrosoftやAmazonの方が関与は大きいが、Googleの関与も無視できない規模
どう行動すべきかの模索
- 社内署名活動やストライキなど典型的な抗議手法は効果が薄いと判断
- AI業界では少数の「代替困難なスター人材」の離脱が経営に大きな影響を与える構造
- CEO(Sundar Pichai)を動かすには、10人程度の重要人物の行動で十分な可能性
- Jeff Dean(Google Chief Scientist)の影響力に着目
Jeff Deanとの対話
- Jeff DeanがICE批判をSNSで発信していたことから直接連絡
- Jeffから「Sundar Pichai、Demis Hassabis、Thomas Kurianにメールするのが良い」と助言
- 著者がGoogle幹部宛に、DHS/ICEとの契約中止を求めるメールを送信
- ICEによる人権侵害やGoogleの評判リスクを指摘し、「歴史に裁かれる」と訴える
- 幹部からは一切返信なし
- 再度Jeffに連絡し、ランチミーティングを依頼→承諾される
米国防総省によるAnthropicへの圧力
- 2026年2月、Pentagon(米国防総省)がAnthropicに対し「殺傷型自律兵器やAI監視・プロファイリング禁止」の契約条項撤廃を要求
- 「全ての合法的用途」へのAI提供を求めるが、専門家からは「合法」の範囲が戦争犯罪にも及ぶ可能性を指摘
- Pentagonは「供給網リスク」に指定するぞと民間企業を経済的に恫喝
- 通常は他社へ切り替えるはずが、今回はAnthropicを狙い撃ちにした異例の対応
(※続きが必要な場合は、次のセクションタイトルを指定してご依頼ください)