概要
- FDA は食品中の Pfas規制要請 を却下
- EPA は食品が Pfas曝露の主因 と指摘
- TEJTF は規制を求めて 訴訟準備中
- FDAは 強制力のない基準 のみ策定予定
- 独立検査 で幅広い食品汚染が判明
FDA、食品中のPfas規制要請を却下
- 米国FDA は、食品中の Pfas(永遠の化学物質) の規制を求める法的請願を却下
- Pfas は水や油、汚れに強い特性を持つ 16,000種以上の化合物 で、がんや免疫低下などの健康リスクを持つ
- EPA は食品が Pfas曝露の最大要因 と指摘し、汚染食品1食分が多量の汚染水摂取に相当するケースも
- 水道水への規制は進むが、食品への規制は遅れ
- Robert F Kennedy Jr 率いる「Make America Healthy Again(MAHA)」運動の一環として、食品からの有害化学物質排除が提唱
TEJTFの法的請願とFDAの対応
- Tucson Environmental Justice Task Force(TEJTF) は2023年11月、30種のPfasの食品検査と規制をFDAに請願
- 法定期限内の回答がなく、2025年に請願内容を PFOA と PFOS (代表的なPfas)に絞り、魚介類と牛乳への指針値設定を要請
- FDA は「証拠不十分」を理由に請願を却下、今後は強制力のない「アクションレベル」導入を検討
- アクションレベル:基準超過でも食品流通は規制されない
- トレランスレベル:基準超過食品の販売が違法となる
食品中Pfas汚染の実態
- FDA調査 で魚介類の70%からPfas検出、独立調査で牛乳の12%からも検出
- 一部ブランド(Whole Foods、Kirkland Signature)で極めて高濃度
- 汚染源: 農薬、食品包装、肥料としての下水汚泥、調理器具、加工・栽培時の汚染水
- 独立検査で 肉類、農産物、ビール、魚介類 など広範な食品で高濃度Pfas検出
- 例:ノースカロライナ州のPfas工場付近で栽培されたブルーベリー10粒=連邦基準超過の水1リットル摂取に相当
- 米国内淡水魚1食=1ヶ月間毎日高濃度Pfas水を飲むのと同等
規制の課題と検査体制の問題
- 食品検査技術の遅れ、政府による包括的な検査プログラムの不在
- 一部州では独自に汚染食品の回収命令を実施
- FDA の年次検査は限定的で、2019年には検査方法を変更し 高濃度のみ検出 する方式へ
- 当初182件の汚染サンプルが、方法変更後78件に減少
- 消費者団体や元農務省高官から「意図的な隠蔽」との批判
規制の一貫性と健康リスク
- 水道水のみを規制し、食品を無規制のまま放置することへの懸念
- 「体内に入ったPfasは経路を問わず健康リスク」との指摘
- 低~中濃度でも長期的な健康被害の可能性
今後の展望
- TEJTF はFDAへの訴訟を準備、裁判所による規制命令を目指す方針
- FDAは今後も「アクションレベル」設定を進めるが、 強制力のある規制 導入は未定
- 独立検査や消費者団体による監視の重要性が高まる