概要
- Jerry’s Map は、Jerry Gretzingerが1963年から描き続けている架空都市の地図アートプロジェクト
- 約4000枚の8x10インチパネルで構成され、独自のカードデッキによる指示で進化
- アクリル、マーカー、色鉛筆、コラージュなど多様な技法を用いた表現
- ルールと偶然性の融合による継続的な変化と再構成
- プロセスや進行状況はブログやRedditコミュニティでシェアされている
Jerry’s Mapとは何か
- Jerry Gretzinger が1963年に落書きから始めた架空都市地図アートプロジェクト
- 1983年まで継続、その後一時中断し、息子による発見を機に再開
- 現在は 4000枚以上の8x10インチパネル で構成され、円形に組み立てられる
- 各パネルの位置は N/S/E/W座標 で定義され、中心から拡張
- パネル自体は随時更新・差し替え されるが、位置は不変
- アクリル絵具、マーカー、色鉛筆、インク、コラージュ、インクジェットプリントなど多彩な手法
- 独自のカードデッキ による指示で作業内容や順序が決定
創作プロセスとカードデッキ
- カードデッキ は約100枚、作業指示や進行ルールが記載
- 各サイクルは 前カードのタスク完了後 に新たなカードを引いて開始
- カードの内容例
- 隣接する4枚のパネルにペイント
- 新しいシードパネルの作成
- 新色のミキシング
- 9枚連続パネルのスクリーンプリント
- マスター地図要素の更新・複製
- コラージュ用にラベル紙に複製
- アーカイブやデジタル化指示
- ブログやReddit投稿
- パネル販売価格の算出
- アーティスト助手 向けの指示もあり、スキャンやアーカイブ管理を担当
制作ルールと原則
- 各カードには 大きな黒または赤の数字 が記載され、作業単位数を指示
- 作業単位= 1インチ四方のマス を塗ること
- カードの色で 作業方向 (黒=時計回り、赤=反時計回り)を決定
- 各ページに 中心点 があり、そこから作業を開始
- 新規パネルは「新パネル」カードや必要に応じて追加
- 新パネルの位置は 親ページの中心から最も近い地図端 で決定
- 色彩は抽象的 で、物理的現実を必ずしも反映しない
- 既存の原画上に新たなアートを重ねない、 新バージョンとして追加
レイヤーと進化
- 地図は 複数のレイヤー で構成、各レイヤーが前のバージョンを更新
- ベースレイヤー
- 空白ページ→塗装→コラージュ→都市マス(人口増加色分け)
- Void, Red Dimension, Black Ness, Ziggurat, Flood, Re-Birth など、段階的な抽象表現
- 全工程が終わると 新たなPaint Bandsから再スタート
プロジェクトの進化
- 時代1(1963-1983) :手作業中心、初期は単純なルールと素材
- 時代2(2003-現在) :カードデッキによる自動化、デジタル技術やコラージュの拡張
- ゲストアーティストの参加や展覧会も実施
- データ管理も ノートからスプレッドシート へ進化
- カラープリンター活用による 複製・バージョン管理 も導入
Jerry’s Mapコミュニティと公開
- Jerryは長年ブログで進捗を公開、 Blogger に過去記事が保存
- Reddit(r/jerrymapping) ではファンや他の地図作成者によるコミュニティ活動
- タイムラプス動画や展示会など、 創作過程の公開 も活発
まとめ
- Jerry’s Map は、偶然性とシステム化、アートとゲーム性、手作業とデジタルの融合
- 継続的な進化と参加型コミュニティによる独自の仮想世界表現
- 一人の創造力から始まり、今なお変化し続ける 現代アートプロジェクト