概要
- LLM時代におけるソフトウェア会社運営の現実的な課題と可能性
- 「自社開発 vs 購入」判断基準の変化とコスト試算
- LLM活用による開発・保守コストの現実的な限界
- Riverの事業性と価格設定の妥当性検証
- ソフトウェア販売の「生存領域」と今後の展望
LLM時代のソフトウェア会社経営と思考プロセス
- Stainless退職 と River事業化 への挑戦
- LLMの普及により「どんなソフトもLLMで自作できるのでは?」という疑問の発生
- LinkedIn で見かけた、Jira($400/月)の自社LLM置き換え事例
- これまで「自社開発」は高コスト・高リスクとされてきたが、LLM登場で状況が変化
LLMによる自社開発のコスト構造
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LLMによる開発は 「安価」にはなったが「無料」ではない 現実
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LLMによる反復的なフィードバックループと人間による監督・調整コストの存在
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継続的な保守・機能追加も必要、人的労働が完全には消えない
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例:エンジニア年収$200,000(時給$96)でJiraクローンをLLMで自作した場合
- $400/月のJiraコスト削減のために使える工数は月4時間未満
- 初期開発+保守を考慮すると 投資回収に3年以上 かかる計算
- LLMを使っても「自作が得か」は価格帯によって大きく変わる
「自作か購入か」の判断基準とゾーン・オブ・バイアビリティ
- 高額SaaS(例:Salesforce $500/席/月、50席で$25,000/月)の場合
- 自社開発の方がコスト的に現実的になるケースも
- ゾーン・オブ・バイアビリティ(生存領域) という概念
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LLMでも簡単に再現できない十分な独自性・継続的な保守負担がある
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価格が「自社開発を強く後押ししない」水準に収まっている
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この条件を満たす限り、ソフトウェア販売は成立し続ける
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例:Jira($400/月)は「買う」方が得、Salesforce($25,000/月)は「作る」選択肢も現実的
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River事業の妥当性と今後の展望
- River :GoとPostgres向けのジョブキューOSS
- 基本機能は無料、上位機能や請求管理はPro版(有料)で提供
- LLMで模倣可能だが、API設計やパフォーマンス面で独自の工夫
- 価格設定 :チームサイズベースのサブリニア価格(20開発者まで$125/月~)
- 小~中規模チームにとって十分にリーズナブルな水準
- LLM時代でも「生存領域」に入るビジネスであるかを検証中
- 今後数ヶ月でRiverの事業性が実証されるかが焦点
おまけ:冒頭写真の由来
- ブルガリア・Vitosha山地の「Zlatnite Mostove(ゴールデンブリッジ)」で撮影
- 岩の下に実際の川(River)が流れており、Riverプロジェクトとのダブルミーニング
要点
- LLM時代でも、価格と独自性次第でソフトウェア販売は成立
- 自社開発のコストは「安価」にはなったが「無料」にはならない
- Riverのようなプロダクトは、適切な価格設定と独自性で生存領域を狙うビジネスモデル