概要
- FIFAの内部システム に重大なセキュリティ脆弱性を発見した体験談
- ストリーミング管理パネル など、重要な情報・機能へ無制限アクセス可能だった事例
- 複数の関係機関 (MediaKind、HBS、CISA、FBIなど)への連絡と対応の経緯
- 根本原因は サーバー側の認可不備 によるもの
- 報告後に即時修正されたが、 FIFAからの公式な反応は一切なし
FIFA内部システムの重大な脆弱性発見体験記
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FIFA Agent Platform (FAP)でエージェント登録を試みた経緯
- agents.fifa.orgで本人確認・メール認証後、 Microsoft Entraテナント (旧Azure AD)にアカウント追加
- FIFA全内部システム共通の認証基盤
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登録時の本人確認失敗と、三度目での成功
- ID写真の品質要件 が非常に厳格
- 成功後、「FIFA - FAP - CONFIRMATION」メール受信
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Football Data Platform(fdp.fifa.org) へのアクセス試行
- クライアント側(Angularアプリ)がJWTのロールを確認し「アクセス拒否」表示
- サーバー側はロール未確認 で全データを返却
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ストリーミング管理パネル へのアクセス成功
- FIFA World Cup 2026全試合 ・全カメラアングル・RTMPインジェストURL・ストリームキー閲覧可能
- 本番環境のストリーミングコントロール(開始・停止・スケジュール)権限も付与
- MediaKind が配信基盤を提供
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VLCでライブ映像再生を確認
- プレビューURLをVLCに入力→ リアルタイム映像視聴可能
- 配信停止や映像差し替えも理論上可能な状態
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RTMPインジェストURLとストリームキーの危険性
- ストリームキーは全カメラアングル共通
- 悪意ある攻撃者が本番映像を世界中の放送局で差し替え可能
- 例:リックロールやゲーム映像を全世界同時放送の危険
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追加で判明した内部情報アクセス
- Competitions、Teams、Analysis Dashboard、FIFA AI Pro、Admin 等全機能にアクセス可能
- Commentator Information System(cis.fifa.org) も閲覧可能
- 生中継中の試合情報、戦術データ、実況用コメント情報など
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開発環境のAzure Function Appも発見
- 23件の内部ファイル (Excel形式)への直接ダウンロードURLが認可なしで取得可能
- 移籍レポート、収益比較、役員構成、審判・監督統計など
- 23件の内部ファイル (Excel形式)への直接ダウンロードURLが認可なしで取得可能
報告活動と修正までの経緯
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FIFAには公式な脆弱性報告窓口なし
- Bug bounty、security.txt、専用連絡先未設置
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複数の手段で通報を試みた記録
- FIFAの公開メールアドレス複数へ送信(半数バウンス、残り返信なし)
- LinkedIn経由で担当者にWhatsApp連絡 →音沙汰なし
- FIFA本部・メディアライン・ダラス会場等に電話→営業時間外や留守電
- MediaKindへ電話 →即時理解、証拠付きで詳細メール送信
- HBS、Infront Sports & Media、CISA(米国サイバーセキュリティ庁)、 FBIの既存コンタクト にも連絡・報告
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時系列まとめ
- 深夜に脆弱性発見・VLCで動作確認・各所へ通報
- 翌朝には 脆弱性修正(NO_ROLESアカウントで403返却)
- FIFAからは 一切連絡なし (感謝・報奨・説明なし)
- その後もFIFA公式メールリストに残り、試合情報メールが届き続ける
技術的な根本原因と影響範囲
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クライアント側のみで認可チェック を実施
- Angular/React/VueフロントエンドがJWTのロールを確認し表示制御
- サーバーAPIは認証のみでロール未確認、全データ・操作を許可
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攻撃の流れ
- agents.fifa.orgで登録→Entraテナント追加
- 任意のFIFA内部アプリに認証
- クライアントは「アクセス拒否」と表示
- サーバーは全情報を返却
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影響範囲
- fdp.fifa.org(Football Data Platform)
- cis.fifa.org(Commentator Information System)
- xxxxxxxxx-spreadsheets-api.azurewebsites.net(開発環境)
- その他同一テナントの内部システムも潜在的に影響
FIFAへのメッセージと提言
- 迅速な修正対応には謝意
- しかし、最低限の 脆弱性報告窓口(security.txt等)の設置 が必要
- 世界的イベントの基幹システムは サーバー側認可の徹底 が必須
- 今後のセキュリティ体制強化と透明性向上への期待