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Typst 0.15.0

2026年6月16日原文(typst.app)

概要

Typst 0.15.0は、多くの新機能と互換性の変更を含む大型アップデート。 バリアブルフォントやMathML対応の強化、バンドルエクスポートの導入が主な特徴。 PDFやHTMLエクスポート機能、リストや段落のレイアウト処理も改善。 一部の非推奨機能や記法が削除されているため、移行ガイドの確認が必須。 既存ドキュメントの互換性確保には注意が必要。

Typst 0.15.0の主な新機能と変更点

  • バリアブルフォント のサポート

    • 主要なバリエーション軸(ital, slnt, wght, wdth, opsz)を自動設定
    • text関数のvariationsパラメータでカスタムバリエーション指定可能
    • フォント名の「Variable」「Var」「VF」サフィックスは不要(統一仕様化)
  • HTMLエクスポートの強化

    • 数式が MathML で自動エクスポートされ、アクセシビリティ向上
    • 段落のグループ化ルールが改善され、意図しない段落生成を防止
    • HTMLはデフォルトで minify (--prettyフラグで整形出力)
  • バンドルエクスポートの実験的導入

    • 単一プロジェクトから 複数ファイル出力 (例:マルチページWebサイト)
    • HTML, PDF, PNG, SVG, 任意のアセットを一括生成可能
  • 複数の文献リスト (Bibliographies)を1つのドキュメント内で管理可能

  • PDFエクスポートの拡張

    • 複数のPDF規格に同時対応
    • JPEG2000, JBIG2など新しい画像フォーマットのサポート
  • 新しい要素とプロパティ

    • divider要素でテンプレート化可能な区切り線を表現
    • par.first-line-indentの複合指定対応
    • list.marker-alignプロパティでリストマーカーの整列方法を指定
  • スポットカラー (特色)によるオフセット印刷用カスタム色指定が可能

  • ファイルパス型 の導入

    • パッケージ間やプロジェクト相対パスの受け渡しが容易
  • typst eval CLIサブコマンドでより汎用的な評価・クエリが可能

  • レイアウトエンジンの改善

    • ベースライン情報の保持範囲が拡大し、リストや数式の整列精度向上
    • マーカーや番号、リスト項目の縦方向基準が正確に
  • 段落処理の改善

    • HTMLエクスポート時の不要な段落生成を防止
  • 多言語対応の強化

    • スウェーデン語、ポルトガル語、チェコ語、ラトビア語、スロバキア語、ポーランド語、ベトナム語、フィンランド語、ウェールズ語の翻訳改善

重要な非互換・削除・移行ポイント

  • 非推奨記法・要素の削除

    • path要素 → curveへ
    • pattern型 → tilingへ
    • pdf.embed要素 → pdf.attachへ
    • 各種decode関数はトップレベル関数に統合
    • 旧バージョンで非推奨だった記法・シンボルの完全削除
  • ファイルパスの記法変更

    • Windowsのバックスラッシュ(\)は非対応、スラッシュ(/)を使用
  • 数式用グリフのストレッチ基準変更

    • lr.sizeやstretch.sizeの比率指定が常にベースグリフサイズ基準に
  • 数式クラスの適用範囲変更

    • class関数は直接囲んだ内容のみに適用(再帰適用しない)
  • ボックスやブロックのベースライン処理

    • boxやblockのベースラインが最初の行に合わせて自動整列

移行ガイド要点

  • 非推奨機能の削除 による記述修正の必要性
  • レイアウトの自動調整 により、以前の手動調整が不要または修正必要な場合あり
  • ファイルパスのスラッシュ化 でクロスプラットフォーム対応
  • 数式やリストのレイアウト仕様変更 による見た目の違いに注意
  • 新しいエクスポート方式 やHTML出力方式の変更点を確認

まとめ

  • Typst 0.15.0は 大規模な言語・コンパイラの進化エクスポート機能の拡充 が特徴
  • 既存ドキュメントの移行には 移行ガイドの参照が必須
  • 新機能活用と非互換点への対応で、より柔軟かつ高品質なドキュメント作成が可能

Hackerたちの意見

typstについては素晴らしいことしか言えないんだけど、今回のリリースでの一番のお気に入りはこれかな。「一つのドキュメントに複数の参考文献を含められるようになった」

HTMLサポートがどんどん良くなってるね!数学の式が自動的にMathMLにエクスポートされるようになったよ(@mkorjeのおかげ)[1]

おお、それはすごくワクワクするね!TypstからEPUBへの道がかなり改善されるかも!

開発者じゃない私が、文書を書くためだけにコンピュータを使ってるのに、どうしてtypstを使うの?org-modeや$好きなmarkdown + pandocじゃダメなの?

pandocとtypstを使って、Markdownから美しいドキュメントを作ってるよ。めっちゃうまくいく。

みんなそれぞれ使い方があると思うけど、私は履歴書や他のドキュメントをgitで管理したいときにtypstを使ってる。PDFで他の人と共有する必要があるからね。Visual Studio Codeでtiny mist拡張を使ってtypstを使ってるんだけど、新しいソフトをインストールしなくてもPDFが生成できるのがいい。vscodeとtiny mist拡張だけで済むし、ライブプレビューも便利。気になるのはドル記号とハッシュ記号で、例えば「C#で5000万ドル節約した」って書くときは「#csharpで5000万USD節約した」って書いてる。で、一番上にこういう変数を追加してるんだ。#let csharp = "C#"

org-modeから美しいPDF出力ができるよ!

typstのコンパイル速度はマジでヤバい。

typstはTeXみたいに組版ができるし(WYSIWYGの代替としてInDesignもね)、org-modeやmarkdownは一般的な組版には十分なフォーマット言語がないんだ。例えば、コンサートのチラシやパンフレット、漫画を作りたいときにはね。

TypstドキュメントにJSON構造を渡して、好きなようにレンダリングできるよ。テンプレートエンジンとかは必要ない。Pandocは多分、内部でLaTeXを使ってるけど、Typstは桁違いに速いし、エラーメッセージもずっと良い。自動化やドキュメントクラスの開発に関しては、Typstが圧倒的に優れてる。もしそれが君の使い方じゃないなら、無理に使う必要はないよ。

僕は一日に何回か、MarkdownからTypst PDFにPandocを使って変換してる。そういう意味では、LaTeXやroffの代替って感じだね。例えば、こんな感じで使ってるよ:pandoc -r markdown -w pdf --pdf-engine=typst input.md -o output.pdf

Markdownは「意味のあるコンテンツを入力して、そこそこ良い結果を得たい」ためのもの。Typstは、出力の見た目にこだわるドキュメントを組版するためのもので、印刷品質のPDFが欲しい時に使う(将来的にはHTMLも対応予定だけど、今はまだ作業中)。

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