概要
Metaのスマートグラス用アプリ「Stella」には、顔認識のための完全な計算・保存スタックが実装済み。 現時点で一般ユーザーにこの機能は有効化されていないが、エンジニアリング的には全てが動作可能な状態。 顔検出・特徴抽出・ローカルDB格納・通知まで一貫したパイプラインを確認。 「Connections」などのUI要素は通常アカウントでは非表示。 今後の運用や有効化はMeta次第。
Stellaアプリに実装された顔認識スタックの詳細
- Stella はMeta製スマートグラス用の公式コンパニオンアプリ
- Android版v273.0.0.21(com.facebook.stella)で 顔認識機能一式 の実装を確認
- 3種類の顔認識モデル (合計約100MB)が端末にインストール
- SCRFD(顔検出、3.4MB)
- KPSAligner(顔位置合わせ、117KB)
- SFace(顔特徴埋め込み、96MB、2048次元出力)
- これらは オープンソース実装 (InsightFace, SFace等)をベースにしたモデル
- SFaceは 公開版より大規模 (96MB/2048次元 vs 公開版40MB/128–512次元)
データベース・ストレージ構造
- 顔特徴量用ローカルDB (/data/user/0/com.facebook.stella/files/rldrive/person_profiles/objects.db)
- RLDrive:Metaのクロスデバイス同期フレームワーク
- personテーブル:人物情報
- faceテーブル:顔画像・特徴量
- face_mediaPath_vec:2048次元埋め込み、コサイン類似度検索(sqlite-vec拡張利用)
- 顔認識パイプライン はDBに対して埋め込み特徴で検索→一致時は通知
- 一致しない場合 はNameTagsPending/に顔画像(.jpg)+特徴量(.emb)を保存
- UUIDで命名、特徴量はfloat32×2048(8,192バイト)、L2ノーマライズ済み
- 0700権限、再起動後も保持
- 「名前待ちの顔データ」=後からラベル付け可能な設計
通知・UI要素
- 顔認識時の通知チャンネル を定義(nametags_recognition)
- タイトル「Person recognized」
- 本文「Recognized [名前]」
- タップでfb-viewapp://name_tags?face_id=xxxへディープリンク
- v273では遷移先画面が未実装、通知自体は発火
- 「Connections」ウィジェット も実装済み
- 「See your connections」「Remember the people you met and make new connections」等の文言
- 通常アカウントでは非表示、テスト時のみ表示確認
検証結果と考察
- パイプライン全体が動作することを確認
- テスト画像で顔検出→埋め込み生成→DB検索→一致時は通知
- 一致しなければNameTagsPending/へ保存
- エンドユーザー向けUIや同期挙動は未有効化
- 通常アカウントでは顔認識UIやデータ同期は発生せず
- 現時点で「Metaがユーザーの見た人を密かに特定している」証拠はなし
- ただし、全機能が端末上で動作可能な状態で実装・配備済み
- 設計・実装規模から偶発的な実装ではなく、意図的なエンジニアリング投資
- 今後の有効化や運用方針はMeta次第
まとめ
- Stella v273には 顔認識のための一貫したスタック が実装・配備済み
- 現時点では一般ユーザー向けに有効化されていない
- データ構造・通知・UIまで整備されており、 本格運用も可能な完成度
- 今後の展開やプライバシー運用はMetaの判断に委ねられる