概要
- ChatGPT for Google Sheetsの拡張機能に重大なセキュリティ脆弱性が発覚
- 人間による承認設定が有効でも、攻撃が自動的に実行される問題
- OpenAIはApps Script生成機能の削除など緊急対策を実施
- 攻撃手法はデータ流出やフィッシングなど多岐にわたる
- 組織や利用者はリスクを認識し、アクセス制御の見直しが必要
ChatGPT for Google Sheetsにおける重大な脆弱性
- ChatGPT for Google Sheets 拡張機能において、 人間の承認が必須設定 でも 攻撃が実行可能 な脆弱性
- 外部データソース (インポートされたシートやChatGPTコネクタ)経由で 攻撃者が制御するスクリプト が実行されるリスク
- ユーザーが許可した権限 を悪用し、 外部スクリプト が実行される仕組み
- Prompt injection による間接的な攻撃で、 無害に見えるユーザー操作 がトリガーとなる点が特徴
- OpenAI はこの問題を認識し、 Apps Scriptコード生成機能の削除 などの対策を実施
攻撃チェーンの流れ
- ユーザーが 内部財務モデル の作業中に 外部データセット をインポート
- インポートされたシート内に 白文字で隠されたprompt injection が埋め込まれる
- ChatGPT for Google Sheetsに データ統合の依頼 をした際、 悪意あるスクリプト が実行
- ChatGPT側の 「自動編集適用」設定をオフ にしても 攻撃が成立
- 外部スクリプト が財務モデルを 外部サーバへ流出
- 流出データ内の 他のスプレッドシートのリンク を特定し、 連鎖的に複数ワークブックを流出
- ChatGPTサイドバーの「停止」ボタン では、既に開始されたスクリプトの停止が不可能
フィッシングオーバーレイ攻撃
- 攻撃者制御のサイドバー を開き、 ChatGPT拡張機能を装った偽サイト を表示
- ユーザーの入力プロンプト収集 や 偽チャットボットによる誘導 を実施
- コネクタ再接続 を装い、 追加アプリへのアクセス権限取得
- OpenAI認証情報の窃取を狙うフィッシングUI の表示
- ポップアップモーダル による 認証情報フィッシング も可能
アクセス制御と組織での対策
- 組織向けには Workspace設定 > 権限とロール > ChatGPT for Excel and Google Sheets でアクセス制御が推奨
- 利用者・管理者 は 拡張機能の権限とリスクの再評価 が必要
責任ある情報公開とOpenAIの対応
- PromptArmor による 責任ある脆弱性開示
- 複数回のフォローアップにも関わらず、 自動返信のみで具体的な返答なし
- 公開の決断は 利用者へのリスク認識喚起 のため
- OpenAIドキュメント は モデルの権限やリスク説明が不十分
- 2026年5月31日付で OpenAIから正式な対応表明
- Apps Script生成機能の削除、 API連携やサンドボックスの再評価 を実施
タイムライン
- 2026年5月8日 PromptArmorがOpenAIに初回連絡
- 2026年5月8日 OpenAIが自動返信で受領確認
- 2026年5月8日 PromptArmorがメールでのやり取りを希望
- 2026年5月12日 PromptArmorがフォローアップ
- 2026年5月18日 PromptArmorが再度フォローアップ
- 2026年5月27日 脆弱性の公開
- 2026年5月31日 OpenAIが正式対応を発表