概要
- Beyond Plasticsによる調査で、Starbucks店内のリサイクル箱に入れたカップが一切リサイクル施設に届いていない実態が判明
- Starbucksの「リサイクル可能」主張と実際の処理先に大きな乖離
- 多くのカップが埋立地や焼却施設へ直行
- 一部店舗ではリサイクル自体の提供がない事例も確認
- 米国におけるポリプロピレン(PP)カップのリサイクル実態と課題を浮き彫りに
Starbucksカップ追跡調査の概要
- Beyond Plasticsによる 3ヶ月間の全国調査 実施
- Starbucks店内の リサイクル箱 にBluetoothトラッカー付きカップを投入
- 53個のカップ を9州+ワシントンD.C.の35店舗で追跡
- 36個のトラッカー が有効なデータを返送
主な調査結果
- リサイクル施設に到達したカップ:0個
- 埋立地 に到達:16個
- 焼却施設 に到達:9個
- 廃棄物中継所 で最終検知:8個
- 資源回収施設(MRF) で最終検知:3個(MRFは分別・圧縮のみ、実質リサイクルではない)
- カップは 数千マイル移動、最長で463マイルの州間移動も確認
Starbucksのリサイクル主張と現実
- Starbucksは PPカップが「広くリサイクル可能」 とPR
- 店内リサイクル箱でも 実際にはリサイクルされず
- 「リサイクル可能」と「実際にリサイクルされる」は異なる現実
- 店頭で回収=リサイクル という誤認を消費者に与える懸念
一部店舗でリサイクル自体が未提供
- 調査対象21州中、 11州ではリサイクル箱すら未設置
- 「リサイクル可能」と宣伝しつつ、 現場では埋立処理 の表示も
- Starbucksの 全国的なPRとの齟齬
米国のポリプロピレンリサイクル事情
- 米国のプラスチックリサイクル率は6%未満
- 主にリサイクルされるのは PET(No.1)やHDPE(No.2)
- PP(No.5)のリサイクル施設は 全米でも数カ所のみ
- KW Plastics(アラバマ州)、St. Joseph Plastics(ミズーリ州)など
- Ultra-Poly(ペンシルベニア州)、Republic Services Blue Polymers(インディアナ州・ネバダ州)
- PureCycle(オハイオ州)は「ケミカルリサイクル」だが、Beyond Plasticsはこれをリサイクルと認めず
- PP中古品の価値低下、輸送コスト、汚染率の高さ がリサイクル困難の要因
- カリフォルニア州のPPベール汚染率:平均31%(受入基準2%を大幅超過)
Starbucksのプラスチック問題
- Starbucksは 世界最大のコーヒーチェーン (4万店舗超)
- 米国では 飲料販売の約75%が冷たい飲み物、ほとんどがPPカップ
- 2020年に「2030年までに全パッケージを再利用・リサイクル・堆肥化可能に」と宣言
- しかし 大半の店舗で依然としてプラスチックカップを使用
Beyond Plasticsの主張と提言
- Starbucksの 誤解を招くリサイクル主張を中止 すべきと指摘
- リユース可能な容器 など、プラスチックフリーの選択肢への転換を要請
- 「リサイクルできる」幻想ではなく、 根本的な使い捨て削減 を求める姿勢
参考・詳細情報
- 調査報告書・追跡データ・インタラクティブマップ:
- https://www.beyondplastics.org/starbucks-cups
- 記者会見動画:
- https://www.youtube.com/@beyondplastics/videos
- Beyond Plasticsについて:
- 2019年設立、環境政策専門家と草の根活動家の連携による プラスチック汚染対策運動 推進団体