概要
- SecurityBaseline.eu は2026年5月13日に欧州向けに公開されたセキュリティ可視化サイト
- 政府サイトのセキュリティ監視 とリスクマップによる可視化が特徴
- 違法トラッキングCookie、公開DB管理画面、暗号化不備メールが深刻な課題
- 透明性・セキュリティ・プライバシー重視の政策提案と市民保護を目的
- 80,000以上の組織・50万アドレスを日次で監視し、情報を一般公開
SecurityBaseline.euの概要と目的
- SecurityBaseline.eu はオランダの「Basisbeveiliging」から派生した、欧州政府向け セキュリティ基準監視サイト
- 2026年5月13日に公開、事前に数万通の案内メールを欧州各国政府に送付
- 主な目的は 政府機関のセキュリティ現状を可視化 し、改善を促すこと
- 透明性・セキュリティ・主権・アクセシビリティ・プライバシー の価値向上を掲げる
- Internet Cleanup Foundation への参加・支援を呼びかけ
監視対象・仕組みと地図による可視化
- Web Security Map を基盤とし、10年以上の開発実績
- EU加盟国+EEA諸国(計32カ国) を対象、行政区分ごとに87種の地図を作成
- 各国の区分例:ドイツ(町・市区)、フランス(コミューン)、イタリア(ムニチパリティ)など
- 21種類のメトリクス を毎晩更新、合計1,827枚のマップを自動生成
- 対象は約20万の政府ドメイン、6.7万の地方自治体
- 交通信号色 (赤:問題、橙:警告、緑:安全、灰:未検出)でリスクを直感的に表示
- 相対評価ではなく絶対評価 を採用、1つでも問題があれば赤/橙
3つの深刻なセキュリティ指標
1. 違法トラッキングCookieの設置
- 3,081の欧州政府サイト が 同意なしにトラッキングCookie を設置、GDPR違反
- 政府サイトでの監視技術利用は不要かつ不適切
- YouTube(2,077件)、Google Ads(842件)、Facebook(293件)、TikTok(20件) が主な発信元
- 国別の設置率上位: スロバキア(9.88%)、ギリシャ(8.16%)、ポルトガル(7.63%)
- プロジェクト系サイト (観光・イベント等)はさらに高リスク、未検出分も多い
- Cookieバナーの3割は実効性が低く、同意なしの漏洩も多発
2. 公開されたデータベース管理画面
- phpMyAdmin など 1,070のDB管理パネル が インターネットから直接アクセス可能
- セキュリティ事故や脆弱性悪用のリスクが高い
- フランス(513件)、ポーランド(499件)、ハンガリー(368件)、ドイツ(300件) が上位
- オープンソース利用にもかかわらず、政府からの資金支援がほぼ皆無
- CSIRT (コンピュータ緊急対応チーム)でも2件の露出を確認
3. 政府メールの暗号化不備
- 欧州政府メールの99%が現代基準に満たない暗号化
- オランダ(58%)、デンマーク(44%) のみ高水準、他国は軒並み1%未満
- internet.nl の最新基準(2026年4月改訂)で評価
- 欧州レベルのTLS標準未整備、各国ガイドラインも非互換
- CSIRT組織でも35/42が暗号化不十分
改善提案と今後の展望
- 単発の対応ではなく、継続的な改善プロセス の導入が不可欠
- 暗号化強化、追跡Cookie排除、管理画面の非公開化 を政策レベルで推進
- オープンソース支援 や プロジェクト型サイトの監視強化 も重要
- 市民保護・透明性向上 を目的とした情報公開と政策提言
- Internet Cleanup Foundation への参加・協力を呼びかけ、持続的なインターネット改善活動の推進