概要
- Linux 7.0 リリースに合わせて、Asahi Linuxの進捗報告
- Asahi Installer の自動化と更新頻度の向上
- Appleデバイス向け ALS(環境光センサー)対応 とファームウェア管理
- 省電力化 やBluetoothの改善など、主要ハードウェアサポートの進展
- ディスプレイコントローラ(DCP) やVRR対応の現状整理
Linux 7.0登場とAsahi Linuxの進捗
- Linux 7.0 リリースにより、Asahi Linuxも新たな進展
- Asahi Installer の大幅な更新、2年ぶりのCDN公開
- インストーラの構成: Python主体、Bashスクリプトでブートストラップ
- インストーラ更新手順の煩雑さが課題、手動更新から 自動化 へ移行
- GitHub Actionsで mainブランチへのpushごとに自動ビルド&CDNアップロード
- 最新版(0.8.0)では m1n1 v1.5.2 同梱、 Mac Pro 対応、 ファームウェアアップデートモード 追加
UEFI専用インストールとDevicetreeの課題
- Asahi Installerは UEFI専用インストール オプションを提供
- 必要最小限のファイルのみインストール、 m1n1 stage 1/Devicetree/U-Boot 中心
- Devicetreeの更新頻度増加 により、カーネルとの不整合が発生
- カーネル6.18以降 はUSBサブシステムのDevicetree変更で起動不可問題
- manifestの asahi-installer-dataリポジトリ分離 で柔軟な更新体制確立
ALS(環境光センサー)対応とファームウェア管理
-
Appleの True Tone 機能はALSで環境光の明るさ・色を測定
-
ALSの校正データ( ファームウェア)はmacOSから取得が必要
-
Asahi Installerが必要なファームウェアを EFI System Partition に保存
-
Dracutモジュールで /lib/firmware/ 配下に自動マウント
-
ファームウェア追加取得も インストーラ経由で自動化、手動作業を排除
- ALS対応・ファームウェア更新手順
- Asahiカーネル6.19以降 を利用
- デスクトップ環境に iio-sensor-proxy 必須
- Macをシャットダウンし、 Apple boot menu からmacOS起動
- ターミナル起動後、 curl https://alx.sh | sh でインストーラ実行
- 「 Rebuild vendor firmware package」を選択し再起動
- ALS対応・ファームウェア更新手順
省電力化とPMPサポート
- Pro/Max/Ultra SoC でアイドル時消費電力の高さが課題
- SoCの電源管理は PMGR と PMP の複雑な連携
- PMP対応ドライバ実装で 14インチM1 Pro MacBook Proでアイドル時約20%削減
- M1無印 では異なるPMPバリアント、今後サポート予定
- PMPはまだ全機種で十分検証されておらず、 Devicetree編集で手動有効化 可能
Bluetoothの改善
- Bluetooth/WiFiの干渉 による音声パケット損失問題
- Broadcom独自拡張による Bluetooth HCIの共存制御 にカーネルが非対応だった
- chaos_princess のパッチでLinuxカーネルが拡張コマンド対応
- BlueZ でオーディオストリーム優先制御が可能となり、 音声ドロップアウト解消
ディスプレイコントローラ(DCP)とVRR対応
- DCPファームウェア は巨大かつバージョン間で非互換が多い
- 基本的なディスプレイ機能は実装済みだが、 VRR(可変リフレッシュレート) など未対応機能が残存
- VRR対応には HDMI/DisplayPort固有パケットやKMS API連携 など複雑な要件
- DCPは RTKit 上で動作し、 EPIC(Endpoint Interface Client) 経由でサービスAPIを提供
- VRR関連パラメータの解析・実装は今後の課題