概要
- Jido 2.0 が18ヶ月の開発を経てリリース
- BEAM 上で動作するエージェントシステムに最適化
- シンプルなAPI と堅牢なコアアーキテクチャ
- AI統合層 や多様な推論戦略を標準搭載
- 拡大するエコシステム とコミュニティ
Jido 2.0リリースの背景と進化
- Jido は元々2024年に BotHive というボットプラットフォームとしてスタート
- AIブームの到来により方向転換
- 開発言語に Elixir を採用し、 BEAM の並行処理性能に賭ける
- TypeScript や Python のエージェントフレームワークは耐久性や並行性で課題
- BEAM はエージェントシステムに最適なランタイムとして機能
- 18ヶ月のBEAM上でのエージェント運用でその選択が正しかったことを実感
Jido 1.0から2.0への進化
- Jido 1.0 (2023年3月リリース)は過剰設計で使いづらさがあった
- OTP の深い理解不足が影響
- 実用性の低い抽象化や複雑な操作性
- フィードバックで「エージェント構築に集中したい」という声が多かった
- Jido 2.0 では以下を徹底
- APIの簡素化 と 儀式的要素の削減
- BEAMファースト な設計
Jido 2.0の主要機能
- 純粋関数型エージェントアーキテクチャ
- エージェントは状態・アクション・ツールを持つ構造体
- すべての処理は cmd/2 関数を通じて行う
- エージェントは常に「データ」として扱われ、テストやデバッグが容易
- 副作用はディレクティブとして記述
- ランタイムが実行する型付きデータ構造で副作用を管理
- Jido.AgentServer でエージェントを GenServer にラップ
- シグナルルーティングや親子階層管理もサポート
- 戦略(Strategy) による拡張性
- Direct (逐次実行)と FSM (状態遷移型)の2種を標準搭載
- ReAct や Chain-of-Thought などAI推論戦略もプラグインとして追加可能
- jido_behaviortree でビヘイビアツリー実行も対応
アクションとシグナルの独立パッケージ化
- jido_action
- エージェントの機能はすべて Jido.Action として定義
- スキーマバリデーションやライフサイクルフック、25種類以上のツールを標準搭載
- DAGベースのワークフロープランナー
- jido_signal
- CloudEvents v1.0.2 準拠のシグナルシステム
- 高速なトライベースルーター、pub/subバス、9種類のディスパッチアダプタ
- 標準規格で外部連携が容易
Jido AI統合層
- Jido AI はLLMコールを構造化されたエージェント知能に変換
- 6種類の推論戦略を標準搭載
- ReAct、 Chain-of-Thought、 Tree-of-Thoughts、 Graph-of-Thoughts、 TRM、 Adaptive
- ツール呼び出しは Jido.Action モジュールで実現
- ReqLLM (Elixir製LLMクライアント)を基盤に、11プロバイダ・665モデル対応
- ストリーミングファースト設計
- 成長するコミュニティと実運用事例
エコシステムの拡大
- Jido はフレームワークからエコシステムへ進化
- コーディングアシスタント、ワークフローオーケストレーター、リサーチエージェント、プロダクション支援システムなどの構築事例
- ブラウザ自動化、メモリシステム、評価ハーネス、MCP連携など周辺パッケージも拡充
Ash Frameworkとの統合
- ash_jido が2.0でリリース
- Ash リソースにjido DSLブロックを追加するだけでAIツール化
- 認可・データレイヤ・型安全性も維持
- ash_ai も ReqLLM へ移行中で、両エコシステムの連携が進行
参考情報・導入方法
- ドキュメント・エコシステム情報
- ドキュメント: jido.run/docs/getting-started
- HexDocs: hexdocs.pm/jido
- エコシステム: jido.run/ecosystem
- GitHub: github.com/agentjido
- Discord: jido.run/discord
- インストール例
- mix.exsファイルにて
{:jido, "~> 2.0"}{:jido_ai, "~> 2.0"}
- mix.exsファイルにて
コミュニティと感謝
- Elixirコミュニティ への感謝
- Phoenix、 LiveView、 Ash、 Req、 Telemetry、 NimbleOptions などのエコシステムがJidoを支える
- 率直なフィードバックをくれたテスター・コントリビューターへの謝意
- 今後も Jidoエコシステム を共に築いていくことへの期待
HN向けメッセージ
- Jido 2.0 は BEAM 上で動作するエージェントフレームワークの新たなメジャーリリース
- エージェント機能 :ツールコール、スキル、分散BEAMプロセス、監督、複数推論戦略、ワークフロー、耐久性、メモリ、MCP/センサー連携、観測性
- BEAMアーキテクチャ がエージェントワークロードに最適との認識が高まる
- エンタープライズエンジニアリング、 分散システム、 OSS バックグラウンド
- 成長中のコミュニティと共に、Jido上での新たなエージェント構築を歓迎