概要
- UC Davis Healthが世界初の胎児手術と幹細胞治療を組み合わせた二分脊椎治療を実施
- 第1相試験で安全性が確認され、The Lancetに成果を発表
- ヒト胎盤由来幹細胞パッチを用いた新たな胎内治療法
- 6人の赤ちゃんで安全性・効果を確認、重大な副作用なし
- 今後はより多くの患者を対象に長期的な効果を検証予定
世界初の胎児手術×幹細胞治療による二分脊椎治療
- UC Davis Health研究チームによる 世界初の胎児手術と幹細胞治療の併用 実現
- 臨床試験第1相(CuRe Trial)で 安全性と実施可能性 を確認
- 成果は医学誌 The Lancet に掲載
- 二分脊椎(myelomeningocele)は 妊娠初期の脊髄組織の癒合不全 による先天性疾患
- 認知・運動・排尿・排便障害 など生涯にわたる影響
治療法の詳細
- 胎児手術で 子宮に小さな切開 を施行
- 胎児の背部と二分脊椎部位を露出し、 生きた幹細胞パッチ を脊髄上に直接配置
- 幹細胞は 提供された胎盤由来 で、胎児の脊髄を 出生前に保護・再生 促進
- 世界初の 胎内幹細胞治療 として実施
- 従来の胎児手術単独よりも 治療成績向上 を目指す唯一の試み
第1相試験の主な成果
- 6人の赤ちゃんを 手術から出生まで継続的に観察
- 幹細胞に関連する安全性の問題なし
- 感染症、脊髄液漏れ、異常組織増殖、腫瘍形成なし
- 全症例で手術成功・パッチ設置完了・創部治癒
- MRIで 後頭蓋陥凹(hindbrain herniation)の改善 を全例で確認
- 水頭症に対するシャント手術 退院前に不要
- 強い安全性結果を受けて FDAと独立評価委員会が次相進行を承認
社会的意義と今後の展望
- 米国で毎年1,500~2,000人 の子どもが二分脊椎と診断
- 胎児手術の普及で改善はあるが 運動・合併症の課題 が残存
- CuRe Trialは 幹細胞の再生力で運動機能やQOL向上 を目指す
- 「 修復だけでなく、治癒と保護 に繋がる新しい胎児治療」と研究者が強調
- 参加者家族からも「 奇跡的な回復と感謝」の声
今後の研究計画
- CuRe Trialは 第1/2a相として最大35人を追加募集
- 6歳まで追跡 し長期安全性・運動・排尿排便機能の改善を評価
- 資金は CIRMとShriners Children’s が提供
- 今後の成果により 胎児治療の新たな標準化 も期待