概要
- テキストベースブラウザ は、現代HTMLの新機能にほとんど対応していない現状
- ELinks, Lynx, w3m を使った検証結果のまとめ
- HTMLの進化 とテキストブラウザの対応状況のギャップ
- 主要な HTML要素ごとの挙動 と評価
- テキストブラウザの今後と限界についての考察
テキストベースブラウザと現代HTMLのギャップ
- browsh はFirefox依存のため本記事では対象外
- 本記事では ELinks, Lynx, w3m の3つを検証対象に選定
- テキストベースブラウザは CSSやJSを無視 し、純粋なHTMLのみを表示
- 近年のHTML新機能に対する 対応不足 が顕著
- 主要ブラウザでの「クロスブラウザ対応」とは異なる現実
テキストベースブラウザでの各HTML新要素の挙動
Details(ディスクロージャウィジェット)
- <details>要素 は常に「開いた」状態で全内容を表示
- <summary>のみ表示 する動作は未実装
- 内容が冗長になるが、最低限の情報提示は可能
- 評価: 許容範囲
Data lists(データリスト)
- <datalist>要素 は完全に無視される
- Lynxでは「bad HTML」として警告
- <input>フィールド としてのみ機能
- アクセシビリティ面での課題も指摘
- 評価: どうでもいい
Dialogs(ダイアログ)
- <dialog>要素 のモーダル・非モーダル表示不可
- 全てのダイアログ内容が表示される
- method="dialog" や formmethod="dialog" も未対応
- 評価: 問題あり
Popovers(ポップオーバー)
- Popover API は全く機能せず、内容がそのまま表示
- Invoker Commands APIも未検証だが期待薄
- 評価: ほぼ問題あり
Inert content areas(非アクティブ領域)
- inert属性 による非アクティブ化が無効
- インタラクティブ要素も普通に操作可能
- 評価: 悪い
Hidden content(非表示コンテンツ)
- hidden属性 の内容も全て表示されてしまう
- CSSのdisplay: none相当の隠蔽がHTMLだけでは不可能
- プログレッシブエンハンスメントの妨げ
- 評価: 致命的失敗
Visually hidden content(視覚的非表示)
- HTMLのみでの 視覚的非表示 手段は未実装
- .visually-hiddenや.sr-onlyなど CSS依存
- 仮にHTML実装されてもテキストブラウザでは表示される
- 評価: 今後に期待
テキストベースブラウザの意義と今後
- テキストベースブラウザ は今も一部ユーザーに愛用されている
- 現代HTMLとのギャップ拡大 が進行中
- w3mやLynxのようなテキストブラウザは 今後さらに衰退 の可能性
- アクセシビリティやレガシー環境への配慮は必要だが、 主流のWeb体験とは乖離
- 今後の Web技術の進化 に取り残される懸念