概要
- Wendelstein 7-X が長時間プラズマ放電で トリプルプロダクト世界記録 を達成
- Max Planck Institute for Plasma Physics (IPP) が成果を発表
- 新型ペレットインジェクターを初使用し、 最適な燃料供給と加熱 を実現
- トカマク型と比較し、プラズマ持続時間で優位性 を示す
- 将来の核融合発電所に向けた 重要な技術的進展
Wendelstein 7-Xが達成したトリプルプロダクト世界記録
- Wendelstein 7-X (Greifswald所在)の核融合研究炉による 長時間プラズマ放電 でのトリプルプロダクト世界記録達成
- Max Planck Institute for Plasma Physics (IPP) が2025年5月22日、OP 2.3実験キャンペーン最終日に記録を発表
- トリプルプロダクト は、プラズマの粒子密度、イオン温度、エネルギー閉じ込め時間の積で算出
- この値が一定基準を超えると、 自己持続的な核融合反応 が可能となる
- 記録達成時、プラズマの持続時間は 43秒、エネルギー閉じ込めの向上を実現
新型ペレットインジェクターと加熱技術
- 記録達成時、約 90個の燃料ペレット を43秒間で投入
- 強力な マイクロ波加熱 により、プラズマ温度は 2,000万度C超、ピーク時3,000万度C に到達
- Oak Ridge National Laboratory (米国エネルギー省)の新型ペレットインジェクターを初使用
- ミリメートルサイズの 凍結水素ペレット を異なるパルスレートで射出
- この方式は、 数分間の長時間プラズマ維持 にも拡張可能
ステラレーター型とトカマク型の比較
- Wendelstein 7-X は ステラレーター型、複雑な磁場構成による連続運転が可能
- トカマク型 (例:JT60U、JET)は構造が単純だが、パルス運転のみ対応
- 短時間プラズマ ではJT60UやJETが依然として最高値を保持
- 長時間プラズマ ではWendelstein 7-Xが優位、今後の発電所設計に重要
- JETはプラズマ体積が3倍と大きいが、長時間運転における Wendelstein 7-Xの技術的進展 が注目点
今後の展望と意義
- 国際チームの成果 として、核融合研究の大きな進展
- Wendelstein 7-X のポテンシャルを国際的にアピール
- 持続的な核融合発電 実現に向けた新たなマイルストーン
- 燃料供給・加熱制御技術 の最適化による将来の拡張性
- 核融合発電所設計 におけるステラレーター型の有望性