概要
- AWSとDigitalOceanからHetznerへの移行で クラウドコストを76%削減 し、 キャパシティを3倍以上 に増強
- DigitalSociety の主要サービスはクラウド上で稼働、運用コストとパフォーマンスの最適化を追求
- Hetznerは 自己管理型VPS 中心だが、価格と柔軟性が魅力
- KubernetesとTalos Linux、CloudNativePGなどで インフラ全体を自動化・一元管理
- 移行には ネットワーク構成や自動化の課題 もあったが、コスト・性能両立に成功
Hetzner移行でコスト76%削減、キャパシティ3倍超
- DigitalSociety はクラウドコスト削減とパフォーマンス向上を目的に、AWSとDigitalOceanから Hetzner へ全面移行
- 旧構成はAWSでtap(SaaSプロダクト)をECS、RDS、ALB等で運用、DigitalOceanではKubernetesを活用
- AWSは API安定性・信頼性 が高評価、DigitalOceanは シンプルなKubernetes管理 と低コストで選定
- スタートアップ向けAWSクレジット($1,000)活用でtapを構築したが、 クレジット消費後の運用コスト増 が課題
- Fargateで2vCPU/4GiB RAMのコンテナは $70/月、tap全体で $449.50/月 に
- クレジット消滅後、 自腹での高額運用コスト がスタートアップには大きな負担
代替クラウド検討とHetzner選定理由
- コスト圧縮・AI規制強化の流れから EU/UK拠点のクラウド を検討
- Hetzner は自己管理型VPS主体だが、価格が圧倒的に安価
- Kubernetesベースの既存構成を活かし、 Talos Linux (Kubernetesノード管理自動化OS)を採用
- マネージドPostgreSQLの代替に CloudNativePG を選定、Kubernetesマニフェストで管理可能
- その他、 Ingress NGINX Controller (ロードバランサ)、 ExternalDNS (DNS連携)、 cert-manager (TLS証明書発行)を活用
- Terraform/Helm/GitHub Actions でインフラ全体をコード化・自動化
新インフラ構成と比較
- HetznerのARM共有vCPUクラウドサーバ、ブロックストレージ、ロードバランサ、S3互換ストレージ等を活用
- 月額コスト比較
- AWS+DigitalOcean: $559.36
- Hetzner: $132.96(-76%)
- キャパシティ比較
- AWS+DigitalOcean:12 vCPUs / 24 GiB RAM
- Hetzner:44 vCPUs / 88 GiB RAM(+367%増)
主な移行課題
- Hetznerのネットワークゾーン はAWSのアベイラビリティゾーンと非互換
- Hetznerは「ロケーション」単位、複数ロケーション間通信は 高遅延 でパフォーマンスに影響
- 単一ロケーション(Nuremberg)+プレースメントグループ で冗長性を確保
- Dockerベースサービスの移行 は自動化周りで想定以上に工数増
- ECS→Kubernetes移行では Kustomize を活用し、GitHub設定からKubernetesマニフェストへの連携を実現
- 機密情報と非機密情報の管理方法も見直し、 設定変更の追跡性向上 を実現
結論
- Hetzner はコスト効率が圧倒的で、自己管理を厭わなければ AWS/DigitalOceanの代替 として十分実用的
- tap のようなデータ集約型SaaSも、低コストかつ高性能で運用可能
- インフラ自動化・一元管理 により、今後のサービス開発と運用の両立が容易に