概要
- 2023年にBlueskyが登場し、オープン性とユーザーフレンドリーさを重視した新しいSNSとして注目
- Mastodonに比べて簡単な利用と柔軟なモデレーションが特徴
- モデレーションやラベリング機能を巡る論争や課題が続出
- ATProtoによる分散型ネットワーク構築を推進中だが、完全な独立実装は未達成
- Blackskyなどの代替実装もBlueskyへの依存が残る現状
Bluesky登場とその特徴
- 2023年 にBlueskyがプライベートベータとして登場
- オープン性 と ユーザーフレンドリー をコンセプトに掲げるSNS
- Elon MuskによるTwitter買収後、多くのユーザーが移行先を模索
- Mastodonは ActivityPubプロトコル による分散型だが、複雑さが障壁
- 2024年2月にBlueskyが一般公開され、急速にユーザー数増加
モデレーションの仕組みと課題
- Mastodonより サインアップと利用が簡単
- モデレーションを ユーザー主導 にし、リスト作成や自動ブロック・ラベリングを推奨
- ソースコードを オープンライセンス で公開
- モデレーションからできるだけ距離を置く運営方針
- 一方で、 モデレーション判断への不満 や論争が発生
- 例:J.D. VanceやJesse Singalのアカウント維持に反発
- Singalに対する 2万8000件以上の署名運動 も成果なし
- 2023年には 人種差別的なユーザー名 許可問題で「投稿ストライキ」発生、後に方針転換と謝罪
ラベリング機能とその影響
- ラベリング機能 は概ね好評
- Trump支持者やSingalなどをブロック・ラベリングするリストが普及
- 一方で、 中傷的なリスト追加 やストーカー行為の被害報告も存在
- 正当なブロックリスト運用者と被害者のバランス調整が課題
- TOS変更で 通報によりブロックリストが非表示 になる仕様が物議
ATProtoと分散型ネットワークの現状
- ATProto による分散型ネットワーク構築を進行
- Blueskyのソフトウェアスタックは複雑
- PDS(Personal Data Server) :投稿・プロフィールの公式データ保存
- Relayサーバー :複数PDSの投稿を集約し「ファイアホース」を生成
- ラベラー :投稿データをユーザー設定で分類
- AppView :アプリケーションサーバー、ユーザーのフィード生成
- ActivityPubとの違いは、「 サーバー移行時にフォロワー・投稿を保持 できる点」
- 現時点で 完全な独立ATProto実装はBlueskyのみ
Blackskyと代替実装の課題
- Blackskyは Black Americanユーザーからの不満 を受けてRudy Fraserが開発
- 独自PDS・Relay・AppView実装を試みるも、 BlueskyのAppView依存 が残る
- 理由:オープンソース版AppViewが遅いため
- 結果:ラベリングやモデレーションもBluesky依存
- ラベリングソフト「 Ozone」の独立運用が困難
- Blueskyエンジニアも「独立運用のための改善が未達成」と認める
モデレーション事例と論争
- 2024年秋、Blackskyユーザー「Link」が 突然投稿閲覧不可 に
- 理由:Bluesky側のモデレーションによるアカウントBAN
- Blacksky上では問題なしでも、BlueskyのAppView依存により全体で閲覧不可
- Charlie Kirk殺害事件後の投稿に対する 政府関係者からの圧力 やBAN事例
- 例:Gretchen Felker-Martinなどが一時的・恒久的にBAN
- CEO Jay Graberの ユーザー批判への対応 や、SNS上での議論の泥沼化
- パンケーキ・ワッフルのミームを引用しつつ、批判的ユーザーに反発
- モデレーターへのハラスメント問題やSNSの健全性に言及
分散化の課題と今後
- LinkのBAN事例で、 Blueskyの分散化計画の未完成 が露呈
- Blackskyは最も進んだATProto代替実装だが、依存は解消されず
- Northsky Socialなど他の代替実装もまだサービス未開始
- 完全な独立運用と分散型SNS実現には課題が山積
このように、Blueskyは分散型SNSの理想を掲げながらも、実際の運用やモデレーション、技術的な独立性の面で多くの課題に直面しています。今後、どのようにコミュニティと技術のバランスを取るかが問われています。