概要
- Sanity社内ワークショップ でのAI活用事例の紹介
- AIを「学習しない新人開発者」 として扱う現実的なワークフロー
- コード生成の80%をAIに委任 し、設計やレビューに集中
- AI導入による課題と解決策 の具体的共有
- AIは開発者を置き換えるのではなく、強化するツール であるという結論
サニティ社内AI活用ワークショップ報告
- Sanity社のStaff Software Engineer であるVincent QuigleyによるAI活用事例の共有
- 社内ワークショップ でのプレゼンテーション内容に基づく記事
- 複数のAIエージェント を同時運用し、小規模な開発チームのように活用する手法
- Claude CodeやCursor を用いたコード生成・レビュー体験の紹介
- AIは「毎日記憶をリセットする新人開発者」 というメンタルモデルで運用
コーディングワークフローの変遷
- 初期5年間: 書籍やSDKドキュメント を読み込みながら独学
- 次の12年間: Google検索によるクラウドソース回答 の活用
- 直近18ヶ月: CursorによるAI支援コーディング の導入
- ここ6週間: Claude CodeによるAI完全委任 への移行
- 技術進化のスピード加速 と、AI活用への適応力
現在のAI開発ワークフロー
- AIは「考えるための相棒」 として活用、最終的なコード品質に責任を持つ
- 一発で完璧なコード生成は期待しない、反復的な試行錯誤を前提とする
- 得られた知見や結果をフィードバック し、次回に活かすプロセス重視
- AIは前回の学習を保持しない ため、毎回ゼロから説明が必要
- MCP連携 などでAIに文脈を与えることで、作業効率化
複数AIエージェント運用の実際
- 複数のClaudeインスタンスを並行稼働、小規模開発チームのマネジメント感覚
- コード生成だけでなく、コードレビューにもAIを活用
- Sanity社の方針 :AI生成コードもエンジニアが責任を持つ
- 自己のコードへの執着が薄れ、冷静なレビュー が可能に
エージェント自動化と今後の展望
- Slack連携エージェント による単純作業の自動化実験
- 将来的には、バックログの小チケットをAIが夜間処理 することも視野
- 全社的にAI活用ノウハウを共有・検証中
コストとROI
- Claude Code利用コスト はエンジニア月給の数%に相当
- 月額$1,000~1,500の予算感 でフル活用を想定
- AI活用に慣れることでコスト効率向上 も期待
AI開発の課題と対策
- 学習問題 :AIは失敗から学ばないため、繰り返し説明・明示的な指示が必要
- 自信過剰問題 :AIは誤ったコードも自信満々で生成するため、常に検証が不可欠
- 文脈制限問題 :大規模コードベースではAIのコンテキストウィンドウが不足しやすい
- コード所有感の喪失 :自分の手で書かないため、執着がなくなり客観的な評価が可能
技術リーダーへの提言
- AIワークフローに適応したエンジニア は、複数エージェントを指揮する「オーケストレーター」へ進化
- 小さな明確な機能を選び、AIに3回実装させ、レビューする というシンプルな導入法
- 大規模な変革やプロセス変更は不要、段階的な導入が現実的
結論:AIと開発者の未来
- AIが開発者を置き換えるのではなく、開発者の能力を拡張するツール であるという認識
- より早く、より良いソリューション実現 のために、最良のツールを活用する姿勢
- コードそのものではなく、解決すべき課題に価値を置く 開発観へのシフト