概要
- GPT-5 はOpenAIの最新LLMで、実用性と安定性が大きく向上
- 3つのモデル(GPT-5、Mini、Nano) で幅広いニーズに対応
- 競争力の高い価格設定 と大容量トークン制限が特徴
- 安全性・幻覚対策・シコファンシー低減 など多方面で改善
- APIやChatGPTでの利用体験、システムカードの要点を解説
GPT-5の主な特徴と位置付け
- GPT-5はOpenAIモデル群の中核 として設計され、従来モデルの多くを置き換え
- ChatGPT版GPT-5 は、質問内容や難易度に応じて複数モデルを自動切り替えするハイブリッド構成
- 通常応答用の高速モデル、難問用の深い推論モデル、リアルタイムで最適モデル選択を行うルーターを搭載
- 利用上限到達時はmini版が応答を担当
- 近い将来、これら機能を単一モデルに統合予定
- API版GPT-5 は「regular」「mini」「nano」の3種
- それぞれ「minimal」「low」「medium」「high」の4段階推論レベル選択可能
- 入力上限272,000トークン/出力上限128,000トークン (不可視推論トークン含む)
- 入力はテキスト・画像、出力はテキストのみ に対応
OpenAIモデルファミリー内での位置
- GPT-5シリーズは従来モデルの多くを置換
- 例:GPT-4o→gpt-5-main、GPT-4o-mini→gpt-5-main-mini、o3→gpt-5-thinkingなど
- GPT-5 Pro (thinking-pro)はChatGPTの$200/月プラン限定、並列テスト計算を活用
- 音声入出力や画像生成 はGPT-4o AudioやDALL-Eなど他モデルが担当
価格設定
- 非常に競争力の高い価格
- GPT-5: $1.25/百万入力トークン、$10/百万出力トークン
- GPT-5 Mini: $0.25/百万入力、$2.00/百万出力
- GPT-5 Nano: $0.05/百万入力、$0.40/百万出力
- GPT-4oの半額以下の入力価格、出力は同等
- 不可視推論トークン も出力トークンとして課金対象
- トークンキャッシュ割引 (直近数分以内の再利用入力トークンは90%割引)
- チャットUI実装時など、会話履歴再利用で大きなコスト削減
- 競合モデルとの比較
- Claude Opus 4.1やGemini 2.5 Proなどに比べ 大幅に安価
- NanoモデルはAmazon Nova Microなど最安値層と同等
システムカードから読み取れるポイント
- 学習データ詳細は非公開 だが、公開インターネット情報、提携先データ、ユーザー提供データ等を多用
- 高度な個人情報除去フィルタリング
- 主なユースケースは「文章作成」「コーディング」「健康」
- 特に健康分野の強化が顕著
- 幻覚・指示遵守・シコファンシー(迎合)低減に注力
- Safe-completions :安全性重視の出力中心トレーニング
- 単純な拒否ではなく、内容を安全に調整して返答
- 詳細はOpenAI論文「From Hard Refusals to Safe-Completions: Toward Output-Centric Safety Training」を参照
- シコファンシー抑制 :会話データを用いた報酬設計で迎合発言を減少
- 幻覚減少 :事実誤認が大幅減、特にAPI利用時の内部知識依存時に効果
- 誤魔化し防止 :困難なタスクで「できない」と正直に答えるよう強化
- Safe-completions :安全性重視の出力中心トレーニング
プロンプトインジェクション耐性
- 外部レッドチームによる2週間の脆弱性評価
- GPT-5-thinkingの攻撃成功率は 56.8% と他モデルより低いが、依然として完全解決には至らず
- 複数回試行(k=10)で半数以上が突破、引き続きアプリ側で対策必要
APIの思考トレース取得
- APIで思考トレース(reasoning summary)取得可能
- 例: curlコマンドで"reasoning": {"summary": "auto"}指定
- reasoning_effort=minimal で推論を最小化し、応答速度向上も可能
SVG生成ベンチマーク
- 「ペリカンが自転車に乗るSVG」生成タスクで高精度
- GPT-5(medium推論)、Mini、Nanoいずれも良好なSVGを生成
まとめ
- GPT-5シリーズは実用性・コスト・安全性で大きな進化
- 多様な推論レベル・モデル選択で幅広いニーズに対応
- 幻覚・迎合・安全性・プロンプトインジェクション耐性も着実に改善
- API・ChatGPTいずれでも高い満足度
- 一部機能は他モデルと併用が必要(音声・画像生成など)
参考リンク
- システムカード: https://cdn.openai.com/pdf/8124a3ce-ab78-4f06-96eb-49ea29ffb...